フツーの天皇ではない天皇陛下の和歌 ~ 小倉百人一首 第13首 ~
筑波嶺(つくばね)の
みねより落つる
みなの川
恋ぞつもりて
淵となりぬる
~ 陽成院 ~
いつもお読みいただき、
本当にありがとうございます。
初めてご覧くださる方も、
どうぞよろしくお願いいたします。
こちらの和歌の意訳は、
“東国の歌まくら 筑波山
その峰々からしたたり落ちる
小さな流れも積もり積もれば
男女(みな)の川となるのです
私の恋も 次第につもって
いつしか深い淵となりました”
これは、陽成院の妃となった
綏子(すいし)内親王に捧げられた恋歌。
これが、フツーの天皇だったら、
普通の和歌ですが、
陽成院さんというお方は
風変わりな天皇で、
悲劇的な生涯を送られた。
王朝には、冷泉、花山という、
変人の天皇さんがおられ、
周囲を悩ませたが、
陽成さんは物狂おしいお振舞いで、
狂暴性があったと云われる。
今回使った料紙は、
陽成さんの狂おしさを
表現してるような絵柄なんですが、
和歌自体は純な恋心で、
この歌をつくられた時は普通の男性。
すべてが狂人なわけではない。
そして、狂人、変人であった
難ある天皇の時代も経て、
世界最古の皇室が
脈々と続いてきた日本を省みると、
今の日本も必ず困難は超えられると、
百人一首が
そっとおしえてくれている。
狂人、変人の天皇さんも、
そのように生まれてきて、
何かの役割があったのでしょう。
※画像は、平等院鳳凰堂♪
ではでは今月はこのあたりで、
最後までお読みいただき、
ありがとうございます。
また来月..*..☆..*..☆
成功文字力アカデミー
西岡恵美子